冷えの原因

ある婦人科病院の調査よれば、女性の二人に一人が冷え性だそうです。特に女性の場合は周期的に生理があるため、貧血ぎみになり、冷え性になり易いと考えられます。また、最近の子供も三人に一人が低体温だと言われています。昔は冬でも「子供は風の子」と言われて元気に外を駆けまわっていましたが、今ではそんな光景は見られません。では、その原因は何でしょうか?

第一に、夏型の生活習慣が上げられます。温度が上がる夏は、暑さをしのぐため、人間の体は基礎代謝を下げて、体内の熱の発生を抑えようとします。それでも暑いときは、アイスクリームや氷水、冷やしたスイカや果物、冷やした麦茶などを飲んで体を冷す工夫をします。しかし、50年前の様に冷房設備がなかった時代は、これらの冷たい食べ物を取る習慣は決して悪いものではありませんでした。しかし、現代社会の様に何処へ行ってもクーラーが完備されていて、汗ひとつかかない快適な生活が出来ます。このような1年中、夏のように過ごす食生活や生活習慣は、知らず知らずのうちに体を冷やして低体温体質を作ってしまっているのです。その他に、体を冷やす食べ物としては化学調味料の取り過ぎ、精製した砂糖や食塩の白い色をした物、化学薬品の取りすぎも体を冷やします。

第二に、運動不足が原因として上げられます。車社会は歩く機会を奪ってしまいました。適度に歩かないと下半身の筋肉が衰えてしまいます。筋肉で熱の60%が作られるといわれますから、筋肉が落ちると言うことは、熱の産生が出来なくなることを意味します。冷え体質の人は必ずと言っていいほど、体の筋肉がなく、痩せ細っている体形の人といって過言ではありません。

第三に、間違った入浴方法によるものです。最近の人は、湯船にしっかりと浸からないで、シャワーだけで入浴をすませてしまう傾向があります。湯船でしっかり浸かって全身を温めれば、血流が良くなり新陳代謝も活発になり、体温上昇をもたらします。

第四に、最近の若い女性のファッションにも低体温体質を作る原因があると思います。
ミニスカートやヘソ出しルックは体を冷やす原因を作っています。特に寒い季節でも我慢して体をあらわにしているのはカッコはよいでしょうが、体には決して良いとは言えません。大人になって不妊症の原因にもなりかねません。

最後に、夜と昼の逆転した生活習慣が上げられます。人は基本的には太陽が昇れば起きて活動をはじめ、日没で仕事を終え体を休める様に作られています。生理的バイオリズムがそうなっていると言われています。しかし、現代人は少なからず、このリズムとまったく反対に暮していると言っても過言ではありません。特に心配なのは若い人や、子供までがこの傾向が強いと言うことです。最近、切れる若者が増えているのもこの辺に原因があるかもしれません。昔から「冷えは万病の元」と言われてきましたが、もう一度この意味を考えて見るのも良いのではないでしょうか。

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